民間医療保険に加入すべき?民間医療保険の必要性から選び方まで解説

保険

入院・手術などのリスクに備えられる医療保険は、万が一のシーンで強い味方になります。

しかし、「保険に加入した方がいいのかな?」「どの保険を選べばいいのかわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、医療保険の基礎知識・必要性・選び方を中心に解説します。

医療保険とは

医療保険には、公的医療保険と民間医療保険があり、保障範囲は異なります。最適な医療保険を選ぶためにも、各保険について理解を深めましょう。

公的医療保険

公的医療保険とは、すべての国民が加入する義務がある保険を指し、病気・ケガなどのリスクに備えられます。

公的医療保険には、健康保険・国民健康保険・後期高齢医療制度があり、年齢・働き方などによって加入する保険が異なるのが特徴的です。

加入している公的医療保険によって保障範囲が違うため、以下の表を参考にしてください。

民間医療保険

民間医療保険とは、入院・手術などのリスクに備えるための代表的な方法で、幅広いリスクに備えられるのが特徴的です。

定期型と終身型があるので、年齢・加入目的・家族構成などから自分に合った種類を選ぶといいでしょう。

保険会社によって内容は異なりますが、以下のような保障から選択できます。

  • 入院、手術などの基本保障
  • 3大疾病保障(がん・脳血管疾病・心疾病)
  • 通院保障
  • 先進医療保障
  • 就業不能保障 など

他にも、女性特有の病気(乳がん・子宮筋腫など)に備えた保険や、特約を付帯させ保障を手厚くさせられるなど、希望に合わせて変更が可能です。

民間医療保険は必要?

民間医療保険の必要性について紹介するので、民間医療保険に加入すべきか見極めてみましょう。

民間医療保険に加入した方がいいの?

民間医療保険は、入院・手術などの問題が発生した場合でも経済的負担を減らせるため、加入しておく方が安心して生活できます。

なぜなら、公的医療保険ではカバーできない費用があるためです。民間医療保険を活用するためにも、以下で紹介する適用外範囲を把握しましょう。

適用外費用を民間医療保険でカバーする人が多く、18歳~79歳の疾病入院給付生命保険の加入率は65.7%(2022年時点)という結果が出ています。

参照: “2022(令和4)年度 生活保障に関する調査” . 生命保険文化センター.
https://www.jili.or.jp/research/chousa/8944.html, (参照 2024-05-26).

民間医療保険への加入を見極める判断基準の1つとして、以下の特徴を確認しましょう。

個人の状況によって、民間医療保険への加入がおすすめな人と加入しなくてもいい人に分かれるため、加入すべきかしっかりと判断する必要があります。

入院時の自己負担額とは?

保険料と保障内容のバランスがとれた保険を見つけるためにも、入院時の自己負担額(平均)を把握しておくといいでしょう。

ここでは、入院時の医療費(平均額)について紹介するので、ぜひ参考にしてください。

生命保険文化センターが2022年に行った「生活保障に関する調査」によると、入院時の医療費は20,700円/日との結果が発表されています。
※差額ベッド代・入院中の食事代・日用品の購入費・交通費なども含む

参照: “1日あたりの入院費用(自己負担額)はどれくらい?” . 生命保険文化センター.
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1210.html#:~:text=1%E6%97%A5%E3%81%82%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%81%AE%E5%85%A5%E9%99%A2%E8%B2%BB%E7%94%A8%E3%81%AE%E5%B9%B3%E5%9D%87%E3%81%AF%E7%B4%84,%E5%86%86%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 , (参照 2024-05-26).

病気・ケガ・治療内容などによって医療費が高額になる可能性や、収入が減るケースもあるため、民間医療保険で備えるべきか状況に合わせて考えてみましょう。

自分に合った医療保険の選び方

保険料と保障内容のバランスが取れた保険を選ぶための方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。

ライフステージから考える

個人のライフステージによって必要な保障内容が異なるため、ライフステージに合わせた保険選びは大切なポイントです。

ライフステージ別の参考例を以下に紹介するので、自分の状況と照らし合わせながらどのような保険がいいか考えてみましょう。

①「子どもを授かりたい」と考えている20代女性
切迫早産や帝王切開などに備えられる女性向けの医療保険 など

②ボーナスカットなどの収入の変化があった30代女性
医療保険に付帯していた特約の変更・保険料が安い医療保険への加入 など

③妻が専業主婦で幼い子どもがいる30代男性
入院給付日額が高い内容の保険・死亡保障も受けられる保険 など

④「子どもが〇歳になるまで保険金を上げたい」と考える40代男性
定期型の医療保険に加入し、一定期間のみ保障を手厚くする など

求めている保障が受けられるか確認する

対象の保険で求めている受けられるのか、事前に把握しておかなければなりません。

保障内容を確認せずに契約してしまうと、「日帰り入院は対象にならない」「通院時は保障を受けられない」などの問題が発生するため注意してください。

「必要な保障が分からない」と悩んでいる人は、医療保険に加入する目的を明確にしましょう。

例えば、「がん保障が手厚い医療保険」への加入を考える場合、以下の点を押さえると理想的な保険を見つけやすくなります。

  • がん特約を付けられる医療保険を探す
  • ガンの治療(入院・手術・通院)の費用を調べる
  • 公的医療保険でカバーできる費用を計算する
  • 貯蓄額や状況から「民間医療保険でカバーしたい金額」を考える
  • がん特約に求めている条件を具体的に考える           など

保険会社の安全性を比較する

保険会社の安全性を比較するには、ソルベンシー・マージン比率格付け会社からの評価を確認するのがおすすめです。

ソルベンシー・マージン比率とは、保険会社が保険金を支払える力を可視化した指標のことを指します。

比率が200%以上ある保険会社は、「支払い余力がある」と一般的には判断されているため、200%未満の会社は避けた方がいいでしょう。

しかし、200%以上の保険会社でも経営破綻したケースもあるので、400%以上の保険会社を選ぶようにすると安心です。

また、さまざまな保険会社の安全性を格付けしている会社の評価を参考にするのも1つだと言えます。

格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)などが評価を発表しており、最高評価AAA~最低評価Dで表記されるケースが多いので、保険選びの基準になるでしょう。

保険は、「人生の中で2番目に大きな買い物」と言われるほど高額になるので、慎重に決めなければなりません。

人生を支えるための保険だからこそ、長期で安心できる保険を選ぶためには、保険会社の安全性もしっかりと確認しておきましょう。

まとめ

医療保険には、公的医療保険と民間医療保険があり、受けられる保障内容は異なります。

公的医療保険は、健康保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度があり、高額療養費・入院時食事療養費などの保障を受けられるのが特徴的です。

しかし、先進医療費・入院時の差額ベッド代などは公的医療保険の適用外になるため、貯蓄や民間医療保険で備えなければなりません。

民間医療保険は、保険目的・保険期間などから求めている保障内容を選べ、特約を付帯させると保障を手厚くできるので、希望の保障内容に変えられます。

また、貯蓄額が少ない人・養う家族がいる人・お金を気にせずに治療に挑みたい人は、民間医療保険に加入するのがおすすめです。

ライフステージ・保障内容・保険会社の安全性から選ぶと自分に合う保険と出会えるので、さまざまな保険を比較してみましょう。

公的医療保険の保障内容を把握した上で民間医療保険を活用し、よりよい医療保険を探してみてはいかがでしょうか。

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